GAKUBI「在日朝鮮学生美術展」に参加する
中高生作家の作品展開催
水槽の中で自由を奪われた金魚
色んなものに捕らわれている自分
◆評価基準
スキル 測定不可
一般常識 測定不可
礼儀・マナー 測定不可
人柄 測定不可
外見・風貌 測定不可
独創性 無限大
◆上記の報告の他に、当事者について知ってほしいこと
私がかつて人間だった頃は、自分の存在価値を他人の評価で測ってきました。でもやがて、他人からの褒言葉で自尊心を満たすことに限界を感じたので す。他人による評価で一喜一憂するのは時間と精神の無駄って思ったので… 世間の評価よりも自分の美学や価値観で良いと感じるものを大事にした方が 自由な感じがして気分が良くなりますね。最近は、黒光りする体表に自惚れています。
自分を偽らずに信じることさえできれば、
他人からの評価ごときで、
自分の価値が揺るぐことなんてない。
自分で自分を褒めてあげる。これが私の栄養補給方法。
情報社会と呼ばれ、誰でも簡単に世間に向けて
情報を発信できるようになったこの世の中。
我々在日朝鮮人に関する情報も沢山発信される中、
虚偽の情報は自分たちが思っているよりも遥かに多い。
インターネット上での朝鮮人に対するヘイトや、
歴史的事実に反する噓の情報。
これが世間に浸透し、後世には嘘の情報があたかも事実として
受け入れられてしまうことは絶対にあってはならないと思う。
そしてこの嘘の情報が正当化される時、
我々人類がたどってきた歴史の道は壊滅へと向かうことに
なるだろう。
今、次の日本社会を担う我々がこれに向けて警鐘を鳴らさなければ、間違いなく在日朝鮮人の歴史の事実は、
事実の名を被った情報に埋もれ、消滅してしまうだろう。
嘘の情報ではなく、本当に起きた事実こそが
世間に受け入れられるべきなのではないだろうか。
現代、一部のマジョリティーが
マイノリティーを虐げる現象が
頻繁に起きています。
そこで僕はいじめられても砕け
ない、硬く強い石の鎧を付けた
孤独の獣を作りました。
この獣はいつも弱い者の味方で、
睨み殺されそうな鋭い目は、
差別の無い平和な未来を見てい
ます。
GAKUBI選抜展開催に向けて
朝鮮学校という独特の個性と十代
の感性がクロスし、表現として滲
み出た様々な作品たち。発想の鮮
明さと視点の多様さは、自分のル
ーツを常に意識し未来の答えを見
出そうと模索する日常に起因して
いる。この作家たちの今感じてい
るリアリティの切り取りは、世界
に生きる同世代の先端の一方向を
見せてくれるだろう。 この表現者
たちは特別な存在ではなく、産ま
れ落ちた場所で懸命に花を咲かせ
ようとしているに過ぎない。
厳しい場所に咲くからこそ、その
美しさは鍛えられ、観る者に豊か
な力で語りかけてくれるはずだ。
東京朝鮮中高級学校美術教員
在日朝鮮学生美術展中央審査委員
崔誠圭 (チェソンギュ)
◆2022年3月9日(水)
~5月1日(日)
展示予定(作品を入れ替えて展示します)
前期:3/9(水)~3/27(日)
アーティストトークの様子
後期:3/30(水)~5/1(日)
アーティストトーク:5/1(日)14:00~15:00
*最終日の搬出のため15:00閉館
開館時間:12:00~16:30
会場:高麗博物館展示室
休館日:月曜・火曜
入館料 : 400円