現代トピック 「ヘイトスピーチを許さない」アンコール展

高麗博物館は、民族差別のない共生社会を目指すことを目的の一つとして、2001年に開館しました。しかし、この目的は実現するどころか、 開館当時と比べて状況は悪化しているように感じます。日本社会の中に根深くある在日韓国・朝鮮人及びその他外国人への差別意識。 それに起因して起こる「ヘイト」について考えたいと考え、現代トピック「ヘイトスピーチを許さない」をアンコール展示します。
展示では今回新たに2009年「京都朝鮮学校襲撃事件」と2021年「ウトロ放火事件」のパネルを追加しました。「ヘイトスピーチとは何か」「ヘイトスピーチ禁止は世界の常識」「ヘイトスピーチは表現の自由なのか」なども取り上げています。

黒煙をあげて燃える住宅
心無い日本人の放火により貴重な歴史遺産を焼失.

◆2022年9月17日(土)
14:00〜16:00

「ヘイトスピーチとヘイトクライム
――両者の連関――
-京都朝鮮第一初級学校襲撃事件から
ウトロ放火事件まで激化するヘイト-」

「京都朝鮮学校襲撃事件」をご存じですか?この事件は2009年に当時の「在日特権を許さない会」と「主権回復を目指す会」のメンバーが、児童が昼食時間で休憩をしているさなかに朝鮮学校を襲ったという事件です。昨年8月には京都の在日朝鮮人が在住しているウトロ地区の放火事件もありました。2012年頃には高麗博物館がある大久保の職安通りではヘイトデモが頻発していました。

 日本では、在日朝鮮人へのヘイトは後を絶ちません。関東大震災時の朝鮮人虐殺をはじめとして、朝鮮学校女子生徒のチマチョゴリ切り裂き事件、朝鮮総連中央会館への銃撃、高校授業料無償化からの排除、最近でも大学での民族名を名のることへの干渉、朝鮮学校児童のへの保安ベルやマスクの不支給(後に支給)、などヘイトが続いています。後を絶たない在日朝鮮人へのヘイト。大きな事件だけでなく、表に現れていない民族差別も多数あります。今回の在日連続講座は京都朝鮮学校では「アボジの会」の保護者として、ウトロ放火事件では京都在住の当事者として、金尚均さんに発言していただきます。民族差別によるヘイトについて考えてみたいと思います。

講師 金尚均(キム・サンギュン)さん
(龍谷大学法学部教授)

金尚均さん

プロフィール
1967年 大阪生まれ
1990年 立命館大学法学部卒業
1994年 ボン大学並び立命館大学大学院博士後期課程中退
現職:龍谷大学法学部教授(専門:刑法)
主な著書
『差別表現の法的研究』、『ヘイト・スピーチの法的研究』
『危険社会と刑法』、『ドラッグの刑事規制』、『刑罰論と刑罰正義』

終了しました。

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